弊社では、テント倉庫を建てるときに建築確認申請が必要となった場合、書類の準備から申請までを御社に代わって専門スタッフが承ります。
ご不明な点がありましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
建築確認申請とは
建築確認申請とは、新しく建築物を建てるときに必要となる申請手続きです。
具体的には、工事を着工する前に各種書類(設計図や仕様書など)を各都道府県の建築指導課または民間の指定確認検査機関に提出。
その計画が建築基準法などの「法令に適合しているかどうか」を確認してもらいます。
申請した内容に問題がなければ、建築確認済証が交付されて工事が着工できるようになります。
建築確認申請の流れ
- 建築確認を申し込む
(建築確認申請) - ↑
- 自治体が書類で確認
- ↑
- 建築確認済証の交付
- ↑
- 工事着工→完成
- ↑
- 完了審査の申請
- ↑
- 完了検査・完了済書の交付
- ↑
- 建築物の使用開始
テント倉庫の建築確認申請について
原則、建築確認申請は、全ての建築物で必要です。
建築物は、建築基準法第2条第1号で次のように定義されています。
土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)
テント倉庫においては屋根と壁があり、柱となる軽量鉄骨を地面に固定して建設します。
そのため、上記の建築物の要件に当てはまり、建築基準法に基づく建築確認申請が必要となります。
テント倉庫で建築確認申請が不要となるケース
一定の条件を満たすことで建築確認申請が不要となるケースがあります。
- 移動式のテント倉庫
- 床面積が合計10㎡以内の増築、改築、移転をする場合(準防火地域、防火地域を除く)
国土交通省告示第666号
テント倉庫は、建築基準法施行令第80条の2第2号の規定に基づく、国土交通省告示第666号「膜構造の建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件」で基準が定められています。
1、適合の範囲
a.骨組膜構造
膜面の投影面積は、1,000㎡以下とする。
ただし、次に定める構造方法とした場合にあっては、この限りでない。
- 骨組等に囲まれた膜面の投影面積が300㎡以下であること
- 膜面における支点間距離は4m以下とすること
- 膜面を用いた屋根の形式は、切妻、片流れ、円弧のいずれかであること
- 膜材料は鉄鋼造その他の構造の骨組みに2m(多雪地域では1m)以下の間隔で定着させること
※構造計算によって安全が確かめられた場合にあっては、この限りではない。 - 建築物の高さは13m以下とすること
※構造計算によって安全が確かめられた場合にあっては、この限りではない。
b.サスペンション構造
構造用ケーブルに膜材料を張り、膜材料に張力を導入して荷重および外力を負担することのできる安定した平面または曲面による構造であり、下記に定めるところによる。
- 構造耐力上主要な部分に用いる膜面の投影面積の建築物全体における合計は、1,000㎡以下とする
- 構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた構造方法とすること
2、膜面の構造等
a.膜材料は大臣認定品を使用すること。膜材料は下記の3種である。
- ガラス繊維 + 4フッ化エチレン樹脂
- ガラス繊維 + 塩化ビニール樹脂
- 合成繊維 + 塩化ビニール樹脂
b.膜材は、定着部以外の骨組等と接触させてはならない。
※接触に対し有効な摩損防止のための処置をした場合は、この限りではない。
テント倉庫は緩和措置を適用できる
テント倉庫は、一般的な倉庫や工場と同じく建築確認申請が必要です。
ただ、テント倉庫には緩和措置が設けられており、諸条件に該当することで低コスト・短工期の建設が可能になります。
国土交通省告示第667号
テント倉庫に適用できる緩和措置は、建築基準法施行令第80条の2第2号の規定に基づく、国土交通省告示第667号「テント倉庫建築物の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件」が該当します。
主な緩和措置は、
- 風荷重の低減(基準風速×0.8 当該数値が28未満の時は28)を受けられる
- 第三者機関による構造計算適合判定(ピアチェック)が不要になる
です。
上記の緩和措置を適用するには、使用目的が”倉庫”であることに加えて以下の条件を満たす必要があります。
1、建築物の構造
- 鉄骨造の骨組みに膜材料等を貼り、屋根や壁を設けること
- 階数が1階であること
- 延べ面積が1,000㎡以下であること
- 軒の高さが5m以下であること
- 屋根の形状は、切妻、片流れ、円弧のいずれかであること
- 膜材料等は、けた方向に1.5m以下の間隔で鉄骨造の骨組みに定着させること
※構造計算によって構造耐力上であることが確かめられた場合は、3m以下の間隔で定着させることができる。
2、膜面の構造
- 膜材料は大臣認定品を使用すること
- 伸縮式(ジャバラ式)のテント倉庫には、ガラス繊維膜を使用してはならない
- 可燃物収納倉庫は、屋根内膜材としてガラスクロス(認定品)を設置すること
- 鋼材はJIS規格品または同等以上のものを使用すること
- 最大スパンは30mとすることができる
- 伸縮式(ジャバラ式)の最大スパンは20mmとすることができる
3、膜面と基礎または土台と接合
- 柱脚部は、アンカーボルトにて基礎と緊結すること
- 伸縮用に用いるレール材は、普通レール、軽レールまたはH形鋼などとすることができる
テント倉庫の法令の違い
テント倉庫は、先ほど解説したとおり、建築基準法施行令第80条の2第2号に基づく国土交通省告示第666号と667号の2種類があります。
それぞれの違いを表にまとめると、次のとおりです。
告示666号 | 告示667号 | |
---|---|---|
建築物の構造 | 骨組膜構造物 | |
使用目的 | 倉庫、工場、作業場、店舗、スポーツ施設など | 倉庫のみ |
階数 | 制限なし | 1階建てのみ |
建物の高さ | 13m以下 ※構造計算により13m超も可能 |
軒高5m以下 |
延床面積 | 制限なし ※規定の構造方法を満たした場合 |
1,000㎡以下 |
屋根の形状 | 切妻、片流れ、円弧 | |
壁面 | 制限なし | 必要 |
緩和措置 | なし | あり |
どちらの法令を遵守してテント倉庫を建設するかは、規模や使用方法などによって異なります。
また、地域によっては消防設備なども義務付けられています。
テント倉庫の法令については弊社専門スタッフが丁寧にご案内しますので、お気軽にお問い合わせください。
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